第1章 東京都と神奈川県の比較で見えてくる実態
1-1. 申請プロセスの決定的な違い
2026年時点で、東京都はオンライン申請と紙の申請を併用していますが、神奈川県ではオンライン申請のみに一本化されています。それぞれの詳細については下記記事をご参照ください。


申請書類の様式は都道府県ごとに異なります。東京都で使用していた様式を神奈川県にそのまま流用することはできません。必ず申請先の都道府県の公式サイトから最新の様式をダウンロードしてください。
1-2 東京都と神奈川県の比較図
都道府県ごとの違いは、単に書類の見た目だけでなく、審査の頻度、受付機関の体制、修正プロセスの運用といった運用の実務全般に及びます。

※私見が含まれており、細部が異なる場合があります。
1-3. 神奈川県における「別紙」の重要性
神奈川県の経営革新計画では、「別紙」の添付が認められています。オンラインの入力ボックスに入力できる文字数が非常に少ないため、実務上、詳細を説明するための別紙添付は必須となります。
別紙を作成する際は、以下の3つの要素を意識する必要があります。
申請書本体の該当項目に「詳細は別紙●●を参照」と記載し、審査官が迷わないように紐付けます。
新製品の企画書など、具体的かつ詳細な説明ができる資料は積極的に組み込みます。
売上予測の根拠となる数値、市場規模・成長率を示す統計データ、設備投資の見積書、取引先からの発注意向書など、客観的な事実を集約します。
第2章 制度の枠組みは共通、プロセスは都道府県で異なる
2-1. 全国共通の枠組み

※既存事業で1年以上の経営実績が必要
➀ 新事業活動の類型:5つ(全国共通)
➁ 数値目標の基準:
付加価値額:年率3%以上の向上
給与支給総額:年率1.5%以上の向上
➂計画期間:3〜5年(研究開発は最長8年)
第3章 申請を確実に進めるための手順
3-1. 申請先の判断基準
原則として本社がある都道府県に申請します。複数の都道府県に拠点を持つ企業の場合は、主たる事業所の所在地の都道府県が申請先となります。
3-2. 地域特性の活用例(横浜・川崎)
製造業・物流・IT・バイオといった多様な産業が集積するこのエリアの特性は、数値目標や実現可能性の根拠としてそのまま活用できます。
川崎の製造業集積を背景に、サプライチェーンとの連携や新たな受発注モデルの構築を新規性として示します。
横浜の観光・商業エリアの特性、川崎の工業地帯周辺の法人需要を市場根拠として活用します。
みなとみらいエリアの企業集積や神奈川県のDX推進施策との連動を追い風として記述します。
3-3. 事前相談の活用
計画書を書き始める前に、受付窓口に一度連絡を取り、「この事業は申請の対象となるか」という入口の確認を早い段階で行うことで、計画書作成後の大幅な差し戻しや修正を防ぐことができます。
まとめ
1. 制度の骨格は東京都と神奈川県で共通
2. プロセスと様式は明確に異なる
3. 早めに動くことは東京都・神奈川県どちらでも鉄則
