MENU

受付機関との打ち合わせ完全攻略

受付機関との打ち合わせを前に、緊張している経営者は少なくありません。「何を聞かれるのか」「どう答えればいいのか」がわからないまま臨む打ち合わせは、必要以上に消耗します。

この記事では、打ち合わせで実際に聞かれる質問と答え方のポイントをお伝えします。承認申請までのお手伝いを100件超務めてきた経験から、「この答え方は伝わる」「この答え方では伝わらない」を具体的に示します。

第1章 打ち合わせの目的と心構え

1-1. 受付機関は「敵」ではない

打ち合わせは「試験」ではなく「共同作業」です。この認識を持って臨むことで、緊張が和らぎ有益な情報交換ができるようになります。

1-2. 答えられない質問への対処法

その場で答えられない質問には「確認して後日回答します」と答えることが正解です。曖昧な記憶で答えて後から数字が違ったことが判明する方が、計画書全体の信頼性を下げます。

第2章 実際に聞かれる質問と答え方

Q1. 「なぜこの事業を始めようと思ったのですか?」

伝わる答え方: 既存事業の現状・課題と新規事業の必要性を結びつけて答えます。

「既存事業では○○という課題があり、その解決策として今回の新規事業が必要と判断しました。」

伝わらない答え方: 「やってみたいと思った」「市場が成長していると聞いた」という答えは、経営上の必然性が見えません。

Q2. 「既存事業と何が違うのですか?」

伝わる答え方: 既存事業と新規事業の違いを3点以内で答えられるように準備します。「誰に」「何を」「どのように」提供する事業なのかを意識してください。

「既存事業は○○を対象に△△という方法で提供してきましたが、今回は□□を対象に◇◇という新しい方法で提供します。」

伝わらない答え方: 「全く違います」という断言だけでは具体的な違いが伝わりません。

Q3. 「競合他社に対する優位性は何ですか?」

伝わる答え方: 自社の強みを、既存事業から引き継げる具体的な経営資源として説明します。

「既存事業で培った○○の技術・顧客基盤・ネットワークを活用できる点が強みです。」

伝わらない答え方: 「品質が高い」「サービスが丁寧」という抽象的な強みは根拠として弱いです。

Q4. 「売上目標の根拠を教えてください」

伝わる答え方: 数字の積み上げプロセスを一段階ずつ説明できるように準備します。

「ターゲット顧客は○○業界の中小企業で、神奈川県内に約△△社あります。初年度は□□社へのアプローチを計画しており、既存事業での成約率○%をベースに○○万円の売上を見込んでいます。」

伝わらない答え方: 「市場が○○億円なので1%取れば○○万円になります」という機械的な計算は根拠として薄いです。

Q5. 「計画期間中の資金調達はどのように考えていますか?」

伝わる答え方: 自己資金・融資・補助金等の組み合わせを具体的な金額で説明します。

「初期投資○○万円のうち自己資金で△△万円を賄い、残りは○○銀行への融資を予定しています。融資については事前に相談しており前向きな回答を得ています。」

Q6. 「法規制の確認はしていますか?」

確認済みの場合:

「○○法の許認可が必要なことを確認しており、現在申請中です。」

確認中の場合:

「現在顧問の行政書士に確認中です。来週中に回答を得る予定です。」

第3章 打ち合わせ前の準備チェックリスト

➀〜⑥の答えを口頭で説明できるか確認する
 ➀ 売上目標の積み上げプロセスを紙1枚で整理しておく
 ➁ 既存事業と新規事業の違いを「誰に」「何を」「どのように」提供するかを説明できるかを確認する
 ➂ 法規制の確認状況を把握しておく
 ➃ 資金調達の計画を具体的な金額で説明できるか確認する
 ⑤ 答えられない質問には「確認して後日回答します」と答えることを決めておく

まとめ

打ち合わせは試験ではなく共同作業です。質問に自分の言葉で答えられる状態で臨むことが最も有効な準備です。「なぜこの事業をやるのか」を自分の経営判断として語れるかどうかが、打ち合わせの質を左右します。